こんにちわ、闊達行雲です。
今回はお絵かき本のブックレビューをしていきたいと思います。
書評、いわゆる一般的な新書や学術書などはもう一つのブログの「仏教、書評ブログ」のほうでレビューしていますが、お絵かきに関する本はこちらのブログでレビューしていくようにしたいと思います。
いわゆる絵に関するものなので、こちらのほうが読者の方の利便性&目的に合うかなと思った次第です。
それではいってみましょう。
・本の構成
まず第一印象は、けっこう分厚いなというものでした。
227ページあり、それぞれのページに図や絵がはいっており、文章量もけっこうある・・・。
そういう読み応えのある一冊のように思います。
Amazonでは☆4.8、18件のレビューがついています(25年、3/3時点)。
全体は5章にわかれていて、最初のページに作者の描かれた完成絵が展示されており、その後第一章「背景を上手く描けるようになるには」がはじまり、第五章「メイキング」までつづいていきます。
・内容
第一章は背景絵に関する導入、といった感じで、難しく考えずに、真似て描いてみようという提言がなされており、次の章に導く部分となっています。
第二章では具体的に空、雲、葉っぱ、草原、森などの各種背景のパーツを一つ一つ解説しながら、描き方を学習していくパートになっています。
まずはこの部分がこの本を買った主要目的の部分で、一つ一つ身につけてクリスタで練習しながら、描き方を記憶し覚えていきたいなと思わせる部分でした。
背景物は、雲や木なども左右対称にしない、まずは単純な構造物として捉える・・・などの描く際のポイントがまとめてあります。
第三章は「知識と技術を身につける」ということで、パースやライティング、光と影の概念など、絵を描く際に使うであろうさまざまな知識・概念が紹介されていきます。
たとえば影といっても、陰(シャドウ)、オクルージョンシャドウ、影(キャストシャドウ)など種類があることがあることを紹介されています。パースに関してはサラッとした紹介です。
第四章では、「描き続けるために必要なこと」とあるように、継続して描いていくことで上達し、絵が楽しくなるという著者の認識が示されます。そのための方法が著者の経験から文字を中心にして紹介されています。
クオリティに固執しすぎない、完成までの工程を楽しみ、小さな達成を積み上げていく・・・。
そのような著者特有の絵に関する視点が語られています。
第五章は、冒頭に掲載されてあった扉絵のメイキングです。
以上のような内容になっています。
・ダウンロード特典の中身
特典は扉絵のPSDファイルと、そのメイキング動画のURL(YouTubeで限定公開されている)、そして著者がよく使用している固有色のカラーパレットファイル(Photoshop専用。ほか、クリスタなどでスポイトできるPNGファイルが同梱されている)です。
PSDファイルはクリスタでも開くことができ、レイヤー構成を勉強することが出来ます。
・評価
メインになるのは背景の構造物(森、雲、さくら、木々)などを解説した第二章と、メイキングの第五章です。
それらを補完、解説するものとして残りの章があるという感じです。
僕の使用方法としてはまずは、第二章での背景物を一つ一つ真似て、構造や描き方を覚えていく。そしてメイキングや残りの章を、いろんなタイミングで復習しながら内容をモノにしていく・・・。そのような使い方になっていきそうです。
第二章にしても、メイキングにしても、文字による細かな解説がなされてあり、背景が苦手、あるいは初心者を対象に、苦手意識をなくし、細かなステップを踏んでいかに中級~以降へとスキルアップしていくかに主眼を置いた構成になっていると感じます。
著者の細かな背景に関するテクニックも文面に散りばめられており、敵時そのタイミングで読み返して勉強できる・・・。そのような内容の本だと感じました。
帯には「『考えながら』描けば必ず上手くなる」とあり、絵を描く際になぜそういう描き方をするのかの概念・知識の説明もバランスよく入っており、参考書的な使い方ができる本だと思います。
2420円とそこそこの値段の本ではありますが、長く使え、解説動画も見ることができ、著者の持つ各種スキルも解説されてあり、長く使用できることを考えると、コスパはいいのではないかと思います。気になった方はサンプルも公開されていますので、確認し購入してみてくださいね。
・サンプル
以下のサイトで、中身のサンプルを確認できます。
■pixiv
→著者自身がサンプルをアップされています。
■Googleブックス
→けっこうな分量の内容が紹介されています。僕はここを見て購入するのを決めました。