闊達行雲のお絵かき&レビュー

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【Switch版】百英雄伝、クリア評価

こんにちわ、闊達行雲です。

 

さて今回は、プレイ日記でも展開してきましたが百英雄伝をクリアしましたので、その評価を述べていきたいと思います。

 

 

 

・Switch版の評価

 

クリアしたのはSwitch版です。

Amazonレビューでは☆2.6(この記事を書いている時点)とかなりの低評価で、値崩れもしているタイトルです。幻想水滸伝を遊びたくなり、それなりに伝統のあるシリーズなので、まずは最新作から遊んでみようと思い、プレイを開始しました。

最近はレビューによってだいたいそのゲームの概要がつかめるようになってきましたが、低評価のとおり、ロード落ち、強制エラー落ちなどがけっこう頻繁にあるゲームです。

僕はロード落ち、強制終了エラーあわせて、クリアまで11回体験しました。

 

・よい点:仲間に個性がある

100人以上の仲間がいるにも関わらず、印象に残る仲間が多く、活躍のしどころもちゃんと考慮されてある点はよいと思います。

クリアした後何が残ったかというと、Switch版のパッケージ裏に描いてあるイラストの仲間たちとの旅路が、しっかりと脳内に刻まれており、たくさんいるのにおざなりになっていない。この辺りが、幻水が多くの人に愛され、シリーズがつづいている理由なのかなと思いました。

そういう仲間たちと協力して帝国と戦い、拠点を奪還し、最初は小さく警備隊出身だった若者が、諸国連合のリーダーになって、みんなを率い、帝国に勝利していく。その紆余曲折をこれだけの人数でもって、群像劇として描き出している。そのストーリーは評価できるものだと思う。これはおそらく幻水の1や2で確立されていったものだと思いますが、あらためて原点シリーズをやりたいなと思わせるポテンシャルを感じる内容構成だと思いました。

また通常のRPGの要素だけでなく、シミュレーションゲームのような戦争パート、一騎打ちなどの要素は他のゲームになく、迫力もあってよかった。

またアプデによって、初期は8秒くらいあった戦闘前のロードが、3秒くらいになっていたのもよい。戦闘関連でロード落ちしたことは一度もなく、この辺は努力の跡が窺えます。

 

・問題点:ユーザビリティ

そのように仲間の多さ、メインストーリーは評価できるのですが、ユーザビリティやゲーム自体の安定性がよろしくない。メニューを開くのももっさり、タブの移動、ルーンの付け替えにも数秒の“間”がある。やっぱりこういう内容だとゲームとして遊ぶのに難がある。

つくりこまれたベーゴマとかエッグフットレースなどのミニゲームも遊ぶ気力がなくなりまったく遊ばなくクリアしてしまいました。

というのもゲームを進めていくと、廃城の跡地に自分たちの本拠地を起てて、そこを拠点に抵抗勢力として帝国と戦っていくのですが、その本拠地を建設していく(お金、資材、仲間を集めて発展させていく)という、イース8の漂流村を発展させていくようなおもしろみがあるのですが、その発展段階でのロード落ち、強制終了エラーがとくに多く、せっかくの作り込まれた様々な要素を遊ぼうという気が失せてしまうのです。

いつフリーズするか、エラー落ちするか、心配。結局ミニゲームだからいいか、仲間も全員集めなくてもいいか・・・というような方向に流れていって、遊ぶのをやめてしまいました。

幻水シリーズは仲間集めがゲームの醍醐味になっていて、これをするかどうかで、EDや重要キャラが仲間になるかも決まるのですが、そこに対する説明も少なく、占い屋で仲間になるキャラの居場所を探知することもできますが、ロードが長く、ハッキリ言って利用しようという気にならない。仲間集めはすべからく攻略サイトをみて集めていきました。

しかしそれでも物理作業が多くてロードが快適でないと、それだけで時間を食ってしまう。中にはゲーム内時間が10分経たないと次のキャラが現れない料理対決というのがあり、それに16回勝たないと仲間にならないキャラがいたりする。しかもアプデで改悪されて、レシピをその都度選んでいかないと勝てない運ゲーみたいになってしまい、これを16回繰り返す気には、とてもなりませんでした。

 

 

・評価:63点(100点中)

 

幻水シリーズに対する気持ちも少しふつふつと盛り上がってきていましたが、作り込みをされていて盛り上がる展開もあるものの、自分はメインストーリーの結末を見届けるだけで十分かなと思い、とりあえずクリアする方向で進めていきました。

結果、38時間ほどでクリア。

仲間もメインを攻略できる強力なものだけ集めて、ミニゲームはほとんどやらず攻略したという感じです。

このゲームは仲間の多さが売りのゲームになるので、やりこみ要素と相性がいいんですよね。なので必然的に作り込みやサイドストーリーに力が入ってくるはずですが、その辺はゲーム的に快適でないと遊べない。ゲームを存分に遊び尽くすにはロードの快適さ、ゲームの安定性が必須ですが、その点がSwitch版には決定的に欠けている・・・。そういうゲームのように感じました。

いちおうクリアまでは遊べましたので、盛り上がる展開などあり、HD-2Dライクなグラも遊びごたえはあったものの、Switch版は評価的には63点くらいのフィーリングです。

いまならPS5版も似たような価格で購入できるので、持っている方はそちらをオススメします。やっぱり仲間集めが肝心のゲームで、やりこみ要素が色々ある中、ロード落ち、エラー落ちがこれだけ多いのはキツい。

僕はそれほどファンでもなく初見だったのでいいですが、ファンの方は、ハードを選ぶのを間違えないように注意されたらよいと思います。PS5版だと、かなり高評価をつけておられるブロガーさんもいますので、シリーズのファンだという方や、仲間集めに力を尽くしたいという方は、そちらを勧めます。

どうしてもハードがなく、持っていないという方はSwitch版でもいいですが、その場合は強制終了や、ミニゲームのやりこみに膨大な時間がかかることを、この記事を参照してよくよく知っておいてください。ゲーム自体の評価がかなり変わってしまうと思います。自分のようにストーリーだけサラッと味わえればいいやという方なら問題ありませんが・・・。

そういう総評になります。

同時期にやっていたイース9やゼノブレDEは、このゲームをやった後だと、ゲームの安定性、ロードの早さに感動してしまいました。ゲームとはこうあるべきなんだろうということを考えさせられます。

百英雄伝はロマサガ的な内容に、FE(ファイアーエムブレム)みたいな仲間の大切さを教えられるゲーム内容だったように思いますが、HD-2D的な画面の美しさは伝わってきましたので、それを快適に遊べるようにする必要性があるんですね。作り込んでもユーザビリティが欠けると、せっかく作ったものも遊んでもらえないのですね。

ゼノブレイドDEを遊んだ瞬間、ああ、ゲームとはこういうものだよな。コンシューマーゲームでお金を払ってでもやりたいものって、こういうものだよな・・・と思わされ、ひきこまれました。

百英雄伝は、制作者の熱意は伝わってきましたし、起伏のあるメインストーリー、HD-2DのPS1~2時代を思わせられるようなグラもよかったので、多機種展開をするならばその辺に配慮した作りになるとよかったなと思います。

繰り返しになりますが、PS5・PC版は快適だそうなので、幻水シリーズに思い入れがあったり、このゲームが気に入ってメイン・サブしっかりとやりこみたいという方は、そちらを遊ぶと評価も大分違うと思うよ・・・・。そういうことを申し添えておきたいと思います。

幻水シリーズは今年の3月に1&2のリマスターもでますので、様子見になると思いますが、評判がよければ、プレイしてみるのもいいかな・・・。そのように感じます。