・ARPGの傑作を予感させる出来ーさすがのイース
「イース8」はネットで購入し、ARPGがやりたかったので積んでおかずすぐさまプレイしたのですが、かなりおもしろかったです。
自分はファルコムの作品が好きで、イースシリーズは1~7まですべてクリアしていますが(これから一息つけて、9も攻略する予定)、8はその中でもボリューム面、音楽の良さ、熱中度どれをとっても過去作イチの出来と言えるかもしれません。そのくらいおもしろかったです。
・冒険感
セイレン島という孤島を舞台にアドルたちが活躍する物語なのですが、島全体をすべて3Dで表現して、隅々まで探索できる半オープンワールド的な解放感がありよいですし、個性的なダンジョンが目白押しで、冒険具を活用して攻略していくギミックも多数あり、なんというかとても「冒険している感」が強い作品でした。
そのセイレン島に漂着したアドルたちが、漂流村という村を自分たちで作って、その村を徐々に発展させながら、漂着した仲間を集めていくという展開は、無人島で何もないところから、島を探索して生活をしていくというようなワクワク感がありましたし、時間をおいて再度プレイしたいなと思わせる作品でした。
・良質な音楽
そして音楽もよく漂流村から出てすぐのフィールドで鳴る音楽が、解放感があり「これから冒険に出かけるぞ」というような期待感で胸が膨らむような曲です(※「Sunshine Coastline」下記リンク)。イース6のフィールド曲もよかったですが、それと並ぶくらい耳に残ります。
そのほかにもダンジョンやボス戦など、場面場面にあった名曲が多く、あとあとまで耳に残り、非常につくりこまれているなという感じをうけました。随所に入るムービーも美麗で、作品の質を高めているように感じます。軌跡シリーズにもムービーをぜひとも入れてほしいところです。
・サブクエ
メインストーリーと、その合間に挿入されるサブクエのバランスがよく、クエスト攻略を目当てに、広大なセイレン島を隅々まで探索させてくれます。また漂着村をモンスターが襲ってきてそれを撃退する迎撃戦や、逆にモンスターが徘徊するダンジョンに向かっていく制圧戦など、ゲームモードが多彩で飽きの来ない作りになっていると思います。8は2016年にVITAで発売され、2017年にPS4、2018年にswitchと移植されてきましたが、自分が遊んだPS4版はVITA版に多数の要素を追加したもので、完成度ややり込み的にはとても奥深い作りになっていると感じます。
・総評ーARPGの傑作としておすすめできる作品です
後半、若干間延びした感じで話が長いなと感じるところもありましたが、全体を通して「遊んでよかった」といえる作品でした。
自分もゲームを作っていますが、こういう良質のストーリーとゲーム体験、音楽が融合した作品を一度は作ってみたいものだなと感じさせる作品でした。ボリュームとフィールドの作り込みがすごく、世界観を演出するのにとても工夫して作ってあるなというのがプレイして一番感じたところです。7やセルセタ(4のリメイク)からボリューム、プレイ感ともに大幅に進化したなと思いました。海外での評判も高く、セールス的にも良好ということで、9はまだ未プレイですが、これからのイースシリーズのフラッグシップ的な作品になることは間違いありません。どなたかもブログにレビューで書いていましたが、海岸線をダッシュで駆け抜ける感覚が気持ちよく、BGMもそれとマッチしたものになっているので、夏に遊びたくなる作品だなと思いました。
ARPGとしては、自分の本編クリア時間が41時間で、真エンドを見たものの、トロコンはしていませんし2周目も遊んでいないので、遊ぼうと思えばもっと遊べる作品になっていると思います。
ARPGですが、物語性があり、セイレン島に漂着した人々の織り成すドラマが、非常に心地よいです。グラフィック面ではVITA版がもとになっていることもあり、PS2~3時代ぐらいのグラですが、イースや軌跡シリーズの良さはその部分を補って余りある「物語性」です。特に今回のイースは何度も書いている通り、その「冒険感」、探索している感じがすごく、これからアドルや漂流村がどうなっていくんだろうというドキドキ感ワクワク感が非常にあり熱中度がとても高いです。最近の自分はゼノブレイドなどアクション性の強いRPGを好んでやっているのですが、まさにこの作品は、ARPGの名作として語り継がれる作品になるだろうと思っています。
RPG好きとして、好きなゲームメーカを「ファルコム、アトラス、モノリスソフト」の3つを挙げさせてもらっていますが、今回のイース8でファルコムの底力を見たような気がします。
ぜひこれからもこの作品に追いつけ追い越せとなるような良質のRPGを作り続けていってもらえるメーカーさんであり続けてほしいなと思うばかりです。