闊達行雲の日記&レビュー

イラスト、小説、ゲームを作っています。

【クセが強い人向けのお絵かき論】自分なりの絵の描き方を確立する

 

・他人の講座動画などがどうもピンとこない人のために

 

 こんにちわ、闊達行雲です。

 

クセが強い人向けのお絵かき講座みたいなものが作れないかと思って、書いています。10年経っても、あまり上達しない。周囲の同期は商業に、作品を出せば売れてと活躍しているのに、一向に売り上げも伸びてこないし、「これでいい」という手応えもないまま、つねに暗中模索している・・・。そういう人に向けてその悩みを受け止めた上で、先の見えない「絵」という暗闇から抜け出す術をお伝えできないかと思って、この文章を書きます。

少なくとも現状からマイナスになるようには書かないつもり。少しでも読むことによって、絵を描く気になる、上達という方向に向けて歩いて行けるように、そういう下手な人のための、「どこがおかしいか」、「どういうものの考えが間違っているか」というのを載せたいと思います。

 

少しでも困っている人のためになれば幸いだね。 

 

・自己流の絵の描き方を確立する

 

というのも、最近、絵に関しては少しではありますが伸びてきている実感があり、以前と比べて、気が楽に、楽しんで上達もしながら描いていけるような気がしてきたのですよね。

そうやって思うことは、自分は絵描きの中でも、けっこう一般的な描き方から離れた考え方やものの見方をしているタイプの描き手だということです。まずはそのことを「自覚」することが大事ですね。そしてそこから、いわゆる「人気の講座動画」で語られているような、描き方をいったん保留して、疑ってみるということです。

そしてここからが大事ですが「自分なりの描き方」を確立するということです。そうやって自己流の描き方が確立されてくると、別にアニメ塗りにこだわらなくても、「人気の講座動画」で語られている方法が自分に合わなくても、自己流のやり方で描いていけばいい・・・。そういう自覚が生まれてきます。

・他人の描き方を疑ってみる

僕のような一般的な道から離れた、ねじれた考え方をしている人には、一般的な描き方を疑って、「本当にコレしかはないんだろうか?」と疑い、では自分はどういう描き方が一番描きやすいかを徹底して探っていく必要があります。そして自分が一番心地よい描き方で描いてみることを恐れずに、それを実行してみる。そうやっていくと“自己流”の描き方が強く形成されてきます。たとえばTVでも、つまらなければ見なくてもいい。そしてfireTVstickでYouTubeやアニメを垂れ流しておけばいいわけです。別にTVで地上波やBSを見なければいけないという義務はない。自分なりの使い方をしていけばいいわけですね。そして自己流の描き方が十分に形成された状態で、人気の講座動画を「分析」していくようにして見ていく。そういう見方がうがった思考をしているクセ強めの人が描いていく・上達していく時に大事だと思います。

 

TVつまんねえよな~。 

 

仏教の禅宗みたいな、あるいは方法的懐疑で有名な、フランスの哲学者:ルネ・デカルトのようだと思うかも知れませんが、自分の通ってきた道を振り返ると、最近上達してきたのはそういう既存の塗りや線の引き方を疑って、自分なりの“心地よさ・快適さ”を追求していったときに、見えてくるものがある。そうやって徹底して物事を疑っていって、そのさきに立ち上がってくる方法論だけを自分のものとして受け取っていく・・・。そういうやり方がクセの強い人、自分なりの考えや思考を強く持った人には大事だと思います。

いわゆる「自分」がわからないといけない、なんでもかんでも自分の言葉や感覚に落とし込まないと「本当の意味で分からない」・・・。そういう「自分」というものを大きく持っている人には、クセの強さを自覚して、既存の一般的・王道的な描き方を疑ってみる。そして自分の感覚=自分の心地よい・快適な描き方を追求してみる。そうすると「自己流」というものがどんな性格をしているのかが、よく見えてきます。

・上達にもいろんな道がある

別に絵の描き方など自由なのですから、商品として作品を出した場合、購買者は作品の出来だけを見ているのであって、その過程は見ません。もちろん僕もプロセスの重要性はよくよく自覚しておりますが、この場合はどういう道を通るにせよ、同じ山の山頂にたどり着ければよいということです。いわゆる絵が好きになり、心地よく描けていけるように、そして絵が上達すればよい。そのために通る道は、その人の数だけ、いろいろあるということですね。一つではない。

だからアニメ塗りができなくて厚塗り専門でもよいし、レイヤー数を100とか使う描き方をしなくても、どんどん統合して1、2枚で描いていく描き方でもよい。そして、線画を重視せず、下描きの線をそのまま利用して描いていく。そういう描き方でもよい。最終的に心地よく描け、いい絵が、自分の思うような絵が描ければよいわけです。

そういう「自分」というものが強く形成されていて、それが一般的な人気の講座動画や、人気のある塗り方・描き方と違っている人の場合、どれだけ自分を否定してその一般的なやり方に合わせてみても、先はあまりありません。それよりも「自分」を徹底して追求して、自分にとって塗りやすい塗り方、心地よい・快適な描き方を追究してみる。すると自分に本当にあうやり方がみつかり、しかもその方法も、けっこうな人が掘り崩していることがわかります。

・具体例ー私の場合

自分の場合は一般的なペン入れ作業が苦手でした。また、レイヤーを多用する塗り方もレイヤー間の移動が面倒で、一枚絵の絵をアナログで描いている感覚とどんどんズレていっている感じがして苦手でした。どうにかして下描きのテイストを、そのまま活かしたい。線も塗りも、けっこう下描きの段階で書き込む自分でしたから、そこも活かした清書にしたい。そう思ったとき、一般的なアニメ塗りではダメでした。線画のペン入れをすると絵が固くなって、ぜんぜんうまくいかない。むしろペン入れをすることによって下手になっている。楽しくない、面白くないということで行き詰まりを感じていました。

そこを打開できたのが、既存の人気のある講座動画を疑い、自分の感覚を信頼し、好きなように描いてみるという方向性でした。そして「本当に講座動画で言われていることを鵜呑みにしていていいんだろうか。それよりも自分らしい描き方で描いてみたい」と思うようになりました。そのとき厚塗りのテイストや仕上がりにアンテナがビリリと反応していましたので、そのやり方を勉強しようと教本などを購入してみると、驚いた。下書きの線をそのまま利用したり、レイヤーをどんどん統合して、そのレイヤーの上にどんどんレイヤーを重ねて、塗り重ねていく技法は自分にぴったりでした。そうやって既存の塗りを疑ってみて、はじめて「自分に合った」塗りを追求することができたのです。

だから、講座動画や人気のあるブログなどで言及されていなくても、自分の感覚を否定せずに、自分にとってやりやすいやり方を追求していくと、道が開けることがあります。そしてそのやり方は、自分だけが発見したものではなく、けっこうな人が掘り崩している道だと言うことも分かってきます。

・自分の「感覚」を否定せずに、肯定していく

そういう自分の感覚を否定せずに、むしろ認めて、はじめから絶対的な回答がどこかにあると思わずに、自分の好きなように描いてみる。そこからクセの強い人には、そのクセにあったやり方が確立されてきます。そして、そこを徹底して掘り進んでいくと、そのやり方で描いている人、似たタイプの人も気になってきます。けっこう掘り崩された道であるということもわかってきます。

まず周囲を見渡してみる。そして好きなやり方を模索していくワケですが、周囲に広がるやり方をどれだけ真似てみても、楽しくない・苦しいだけというときがある。そういうときは、周囲のやり方に、自分の腹底が反発しているということです。そこで既存のやり方を疑って、自分なりに心地よいやり方・快適なやり方を実践してみる。そうすると光が差してくることがあります。クセの強い人というのは個性の強い人、「自分」というものが強い人ですから、既存の他人のやり方に疑いを覚えることも少なくないはずです。その心にカギがあるということですね。

・まとめ

人気のあるやり方・講座動画を疑ってみる。そして自分が楽しいとか面白いとか感じる方向をいったん信じて、自分なりの我流のやり方で絵を描いてみる。そしてそれを物差しにして、似たような絵の描き方をしている人を探して行く。人気の講座や普通のやり方というものをいったん保留して、自分の我流と、それに似たようなことをやっている人がいないか探していく。勇気もいることですが、ピッタリきたときには、自分なりの描き方を確立できます。

絵の世界は自由。いろんなやり方があります。人の数だけ塗り方があるのかもしれません。もちろん基本的な“型”はある程度集約されてきますが、それを超えたところにあるものは、自分で探しに行った方が早い。そのように思います。

そういうことを切にお伝えしたくて、筆を執りました。

 

最後まで読んでくれたかしら?悩んでいる方に届けばと思うわ!